2022年日記

2022年1月から1年間、休日以外日記を書いてみようと思い立ちました。すでにしんどい。

2月4日(金)梅さん、また泊めてください。

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朝8時にLINEがきていた。

前職時代に世話になった一回り上の営業職の先輩で、

何かあると定期的に連絡をくれる人だ。

 

コピーライターの先輩 梅さんが心不全で亡くなったとのこと。

 

梅さんも僕の一回り上で、

24歳の時に新卒でコピーライターとして入社したとき、

現役バリバリの中堅コピーライターだった。

 

梅さんとは一緒に仕事をしたことがなく、

一緒にいた時間も少ないのだけど、

新卒1年目の時のエピソードを今も覚えている。

 

あれはたしか5月。

新卒歓迎会の名目で、会社の近所にある

森のビアガーデンで部の飲み会が行われた。

僕はお酒も入り、社会人なりたて特有のイキリもあり、

コピーとは?的な学生が大好きな広告論を、

12歳も上も先輩に語っていた。

 

梅さんはその元気さを面白がってくれたのか、

1次会の後に2、3軒連れて行ってくれて、

最終的になぜか家に泊めてくれた。

1階のガレージのようなスペースに、

寝袋を敷いて寝た気がする。

サーフボードが数枚飾られていて、

ウッディなインテリアに似合っていた。

朝起きると、シャワーを貸してもらい、

朝ごはんとコーヒーを淹れてくれた。

酔いも覚めているのでなんとなく気まずい空気になりつつも、

二人で最寄り駅から会社へ出社した。

 

その後10年の月日が過ぎ、

僕は別の会社へ転職しコピーライターではなくなった。

梅さんも別の会社へ行き、偶然会った時に何度か飲んだ。

 

僕からすると、実直で真っ直ぐで盛り上げ上手で、

お調子者を自らでき、後輩に優しい人だった。

あと、コピーがうまかった。

 

なんか、もう梅さんに会えないのは寂しいな。

会えないという実感がない。

近い人が死んだ時はいつもそう。

悲しいというよりも、単純に会えないのが寂しい。

 

梅さん、またいつか、お家に泊めてくださいね。